記憶銀行

又の名を殴り書き

大好きな児童小説作家さんの話

おはようからこんばんは!
ちょくちょく書き溜めていたらいつの間にかホワイトデーです。
風間圭吾くん、お誕生日おめでとう!!
生まれてきてくれて、アイドルになってくれてありがとう!!!!!!!



このブログは『好きなものについてたくさん書いていきたい!』と思って開設したので、まずは好きな作家さんとの出逢いを綴ろうかと思います。
どのジャンルでも、好きなものと邂逅した瞬間の話を聞くことが大好きなのでみんなもっとやってほしい。やってほしいから私から書き連ねます。



児童文学界のベストセラー作家、はやみねかおる先生。
かれこれ十数年間、先生の作品に魅了され続けています。


私の人生を変えた出会いは、小学6年生の時に突然やってきました。
当時人並みに本を読むことが好きだった私は、よく市営図書館に通っていました。ある日、『何か本格的な推理小説というものを読んでみたい!でもいきなり江戸川乱歩とかはちょっとハードル高い……』と思いながら、ふらふらと本棚の物色をしていた時のことです。
ある文字が目に飛び込んで来ました。
【名探偵夢水清志郎事件ノート】
背表紙しか見えない配置でしたが、その背表紙から目が離せませんでした。
とりあえず本を手に取り、受付カウンターに向かったのを覚えています。



人生初の叙述トリック

私が偶然手にしたのは、シリーズの第1作目である『そして5人がいなくなる』でした。

そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノ-ト (講談社青い鳥文庫)

そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノ-ト (講談社青い鳥文庫)

導入部として、語り手の岩崎亜衣ちゃんとシリーズの中心人物である夢水清志郎の出逢いからはじまります。
描写について1つ1つ考えて読む、ということをしたことがなかった私は、「なんだかスリッパがよく書いてあるな〜」なんてぼんやりと思いながら読み進めていたんです。
そしてその最後。
そ う い う こ と か ! ! !
兎に角衝撃を受けました。
描写にヒントをちりばめつつ、世界を描いて、かつ面白い!!
なんだこれは!!なんなんだこれは!!?!?!
驚き、笑い、一気にこのシリーズのファンになりました。
それはもう四六時中本を手放せなかったくらいでした。本に齧り付く勢いだったので親には早く寝ろとよく叱られたものです。それでも諦めがつかなかった私は、真っ暗な部屋の中でか弱い光(おみやげ屋さんによくある押すと光るキーホルダーです。今は売っているのでしょうか?)を頼りに本を読み漁ったのをよく覚えています。


趣味の共有と拡がるプラレールの世界

あまりにも面白いので、友人に「とにかく読んでほしい後悔はさせない!」と必死になって勧めたのも夢水シリーズでした。
思えば、人生初の布教活動だったのでは……!?10年以上が経過しても相変わらず布教が下手で泣ける。
人に勧められることはよくあっても人に勧めることは本当に初めてでした。この溢れんばかりのパッションをどうにかしたかったのだと今ならよく分かります。
もともと本の虫だった友人Aちゃんもすごく気に入ってくれて、2人で手にできた範囲のはやみね作品は読み漁り、新刊発売に沸き、感想を語った日々はとても充実していました。
今思うと、これがオタクになる兆候だったのかもしれません。

そして、はやみねファンの交流の場といえば公式ファンサイト『拡がるプラレールの世界』でしょうか。(現在は閉鎖されているためアーカイブのみになります)



はやみねかおるの『拡がるプラレールの世界』(アーカイブ)

当時はSNSがまだ台頭していない時期でしたから、この公式サイトはとても活発に更新される素晴らしい交流ツールでした。(寧ろ今、Twitterではやみね先生ファンが次々に繋がっていることにとても感動します。すごい!)
私がここを知ったのは本当に偶然です。『ネットで何か調べたら新刊情報とか詳しく載ってるかも!』と思い立ち、図書館のインターネットコーナーで検索してヒットしたのがこのサイトでした。
『カフェ・トルバドゥール』を開き、訳もわからないまま掲示板・BBSの文化に初めて触れました。書き下ろしの小説も多々ありました。

プラレールの世界内にあった『はやみねな日々』はサイトから独立し、現在も更新されています。新刊情報がサラッと書かれたりしてすごいです。顔文字も可愛いです。読者の語彙力は消えます。
ゴシゴシ(-_\)(/_-)三( ゜Д゜) ス、スゲー!


拡がるはやみねかおるの世界

各シリーズの話が進むごとに、彼らの世界が少しずつリンクしている部分が出てきて、一介の読者はとても興奮します。
1番驚いたものは、夢水第2シリーズで虹北恭助シリーズの恭助と響子ちゃんの間にベイビーが爆誕していたことですね…!!おめでとう!!!物語の彼らが着実に月日を重ねている事実に感謝です。
物語や世界観が広がり、繋がった風呂敷はどうやって畳まれるのか、とても気になります。
畳まれた風呂敷はきっと走る折り鶴みたいな形をしていて、いきなり動きだして私達を驚かせてくれるような気がします。


そして拡がる読者の世界

まぁ私の話なのですが、はやみね先生に出逢って、私の世界は拡がりをみせました。
作中何度か出てくる『未来は子供たちのものだよ』という言葉や、戦争や平和に関して触れる語り口が強く印象に残ったのです。
そこから授業を受けた時の疑問も相成り、戦争と教育についてを学びたいという理由のみで大学に進学、ゼミもその関連で履修しました。
選ぶこと、未来を作ることは、たくさん知ることから始まると思っています。その『知ること』は教え方1つで大きく変化します。考えるための材料は少しでも多く、等しく与えられなければ、考えるというスタートラインにも立てない。そんなことを、先生の著書たちから学ばせてもらいました。
就職先は上記とはほぼ関係がない職種でしたが、最終面接で『どんな本を読みますか?』と聞かれて『児童書を読みます』と熱く語った経験ならあります。これでよく採用してくれたな弊社……ありがとう弊社……。C調と遊び心を胸に、毎日頑張るよ……!



大人になったからこそ

法律的にも成人し、他のジャンルでオタク活動(消費やSNSでのファン同士の交流など)をしている中でも、その根幹にははやみねかおる先生の作品たちがあったように思います。
別ジャンルで知り合った方も、「先生の作品が好きで」という話で盛り上がることも5回は経験しました。
大学時代には、友人をアパートに招いて、本棚を見た友人に話を振られたこともあります。
たくさんの道を歩く知らない人たち、これから出会う人たちも、もしかしたら先生の作品を読んでいる(読んでいた)のかもしれないと思うだけで心が踊ります。

また、Twitterを通して作品のファンが繋がっていくのは本当にすごいなと思います。
「やっほー!」と呟くと「るんたった!」で返ってくる、優しい世界です。たまに発現するお祭りタグによる集団幻覚*1が個人的にとても好きです。

これだけたくさんの人が集まると、児童書と言うジャンルは本当にファン層が幅広いんだなと実感しました。
それこそ、現役中学生・高校生(だと思われる方)もたくさんいますし、私のように成人しても赤い夢*2から醒めない方も多いです。ファンとしての好きの表現も人それぞれですごく賑やかだなと思います。

SNSで中心になって企画を立ち上げる方、先生の描く世界を深く研究する方、キャラクター達のイラストや小説を書いている方、キャラ名前を呟けばどこからともなく浮上する方、私と同じくコスプレをする方--たくさんの方がいます。どれも愛がないとできないことだと思っています。
好きに優劣はないし、表現も人それぞれです。たくさんの人がいるからこそ、自分が楽しめるものと程良く付き合っていきたいと思います。


明日は新刊発売日

そう、私が今こうしてつらつらと書いている理由の1つ、新刊発売です。明日です。
明日、新刊が2冊発売されます!!えっ、現実……?
『都会のトム&ソーヤ』の15巻と、『奇譚ルーム』。とても目出度い。赤飯食べよう。
都会トムは初回特典にしおりがランダムで封入されているとか……。オタクの血が湧き肉が踊りますね。

都会のトム&ソーヤ(15) エアポケット (YA! ENTERTAINMENT)

都会のトム&ソーヤ(15) エアポケット (YA! ENTERTAINMENT)

そして奇譚ルームは携帯小説の様に左側から読んでいくスタイルの様で、どんな仕上がりになっているのかとても楽しみです。

奇譚ルーム

奇譚ルーム

作中に出てくると言う先生のアバターチベットスナギツネはとても可愛らしくて大好きです。ちなみに私は先生を初めてお写真で拝見した時、よゐこの有野さんだ……)と思ったことがあります。
しかも今回の奇譚ルーム、サイン会がある。
今まで何度か開催されたサイン会ですが、仕事が常に入ってしまい行くことができませんでした。が、今回は行けることになりました…!!
推しには会いに行けるうちに行くべき。私が多くのジャンルで学んだことでもあり、今最も重要な局面にある課題です。
それが1つ叶うことになりました。十何年と拗らせてきたため、当日は感謝の気持ちを伝えられるか不安なのでお手紙を用意して行くつもりです。何を書こうか迷って、とりあえず気持ちの整理も兼ねて今ブログを書いています。感極まって泣き出しそうです、未来の私。強く生きろ。*3
サイン会を終えたら、きっとまた書きます。その時との比較としてもこの備忘録を残そうと思います。

サラダバー!

*1:#怪盗クイーン2期始まる前にみんなの神回こっそり教えて #怪Q連ガシャ で検索🔍

*2:先生の作品から切っても切り離せないものが『赤い夢』。魅了された人は皆赤い夢の住人です

*3:推しを目の前にして号泣した前科有り